IPアドレス
データが迷子にならずに届くよう、ネットに繋いだスマホやPCに割り振られる「通信上の住所」です。
用語:IPアドレス
読み方:アイピーアドレス
英語表記・正式名称:IP Address / Internet Protocol Address
分類:ネットワーク
概要
インターネットや社内LANなどのネットワーク上で、通信相手を識別するために割り当てられる番号です。厳密には機器本体ではなく「ネットワークへの接続口(インターフェース)」に対して割り振られるため、接続する回線(自宅Wi-Fi、社内LAN、モバイル回線など)を切り替えるとIPアドレスも変化します。
詳細解説

インターネットや社内ネットワークには、世界中のパソコンやスマートフォン、Webサーバーなど無数の機器が接続されています。私たちが普段、ブラウザで検索結果を表示したりLINEやメールでメッセージを受け取ったりできるのは、すべての通信データ(パケット)に「送信元のIPアドレス」と「宛先のIPアドレス」という荷札のような情報が必ず添付されているからです。ネットワーク上のルーター(中継機器)がこの番号を読み取り、バケツリレーのように正しい経路へ転送することで、データは迷子にならず数ミリ秒で目的の相手へと届きます。 また、IPアドレスは人間が読むためのものではなく、コンピュータが高速に処理するための識別番号(本来は0と1の2進数)であるため、ルールに従って数字や英字の羅列で表記されます。Webサイトの閲覧やメールの送受信を行う際、このようにデータの「送信元」と「宛先」を正確に指定するために使われるのがIPアドレスであり、実務で押さえておくべき重要な分類は以下の3つです。
1. 規格の違い(IPv4とIPv6)
「192.168.1.1」のように0〜255の数字を4つピリオドで区切る「IPv4」が広く使われていますが、約43億個の番号が事実上枯渇したため、16進数の英数字(0〜9、a〜f)をコロン(:)で区切ってほぼ無限(約340澗個)に割り当てられる次世代規格「IPv6」への移行・併用が進んでいます。
2. 利用範囲の違い(グローバルIPとプライベートIP)
※主にIPv4において、番号の枯渇対策やセキュリティのために使い分けられる分類です。
・グローバルIPアドレス(パブリックIP):インターネット上で重複しないよう管理され、通信相手を一意に識別できる外向きの番号。
・プライベートIPアドレス(ローカルIP):家庭や社内LANなど、閉じられたネットワーク内部だけで使う内向きの番号(インターネットに出る際は、ルーターなどの機器がグローバルIPに変換して通信します。なお、番号が豊富なIPv6では変換を行わず各機器に直接外向きの番号を割り振る方式が一般的です)。
3. 割り当て方の違い(動的IPと固定IP)
・動的IPアドレス:接続のたび、または一定期間ごとに自動で変わる番号。一般的なスマホや家庭・社内のPCで使われます。
・固定IPアドレス(静的IP):常に同じ番号を使い続ける方式。社内のプリンターやサーバーのプライベートIPを管理者が手動設定等で固定する場合と、外部公開サーバーやセキュリティ制限のためにプロバイダ等と有料契約してグローバルIPを固定する場合があります。
日常での例え

◇宅配便の「お届け先住所」と「依頼主住所」
荷物を送るときに相手の住所と自分の住所を書くのと同じで、通信でもお互いのIPアドレス(住所)が分かって初めてデータのやり取りができます。旅行先のホテルに滞在すれば荷物の受け取り先が変わるように、スマホも繋ぐWi-Fiを変えればIPアドレス(一時的な滞在先住所)が変わります。
◇会社の「外線代表番号」と「内線番号」
外の世界とやり取りする「グローバルIP」は会社の代表番号、社内のPCやプリンター同士でやり取りする「プライベートIP」は社内の内線番号に例えられます。社内の人が外に電話をかけるとき、相手には会社の代表番号(グローバルIP)が通知される仕組みと似ています。
実務での活用例

◇セキュリティ強化(IPアドレス制限)
社内システムやクラウドサービスに対し、「自社オフィスの固定グローバルIPアドレスからのみアクセスを許可する」という設定を行い、外部からの不正ログインを防止する(リモートワークの社員は、VPN等を使って一度社内ネットワークを経由させることでアクセス可能にします)。
◇社内機器の接続・トラブル対応
オフィスの複合機(プリンター)やファイル共有サーバーに固定のプライベートIPアドレスを割り当て、社員のPCから常に同じ宛先で安定して接続できるように設定する。
◇Webアクセス解析とBtoBマーケティング
自社サイトへアクセスしてきたIPアドレスから、大まかな地域やアクセス元企業の組織名(企業が固有の固定IPを持っている場合)を判別し、営業リストの作成や自社社員のアクセス除外に活用する(※IPアドレス単体から個人の氏名や詳細な自宅住所までは特定できません)。
関連用語(10個)
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グローバルIPアドレス(パブリックIPアドレス):インターネット上で直接通信するために使われる、公的機関(ICANNやJPNICなど)によって重複しないよう管理された外向きのIPアドレス。
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プライベートIPアドレス(ローカルIPアドレス):社内LANや家庭内など、閉じられたネットワーク内部でのみ機器に割り振られる内向きのIPアドレス。
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固定IPアドレス(静的IPアドレス):再接続やルーターの再起動をしても番号が変わらないよう、手動設定やDHCP予約、プロバイダ契約等によって固定されたIPアドレス。
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動的IPアドレス:ネットワークに接続するたび、または一定期間ごとに自動的に割り当て直される(変化する)IPアドレス。
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IPv4 / IPv6:IPアドレスの規格。従来使われてきた32ビット(約43億個)の「IPv4」と、その枯渇対策として普及が進む128ビット(約340澗個)の「IPv6」。
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DNS(Domain Name System):人間が使うドメイン名と、コンピュータが通信に使うIPアドレスを相互に変換・紐付けする「ネット上の電話帳」の仕組み。
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DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol):ネットワークに接続したPCやスマホに対し、空いているIPアドレスなどの通信設定を自動的に割り振る仕組み(なお、IPv6ではDHCPを使わず機器自身が自動でアドレスを生成するSLAACという仕組みも広く使われます)。
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NAT / NAPT(IPマスカレード):主にIPv4において、プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスをルーター等で相互変換し、1つのグローバルIPで複数台の機器を同時にネット接続できるようにする技術。
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サブネットマスク / プレフィックス長:IPアドレスのうち「どこまでがネットワーク(グループ)の番号で、どこからが個別の機器の番号か」を区切る指定方法。IPv4では
255.255.255.0のようなサブネットマスク表記や/24のようなプレフィックス表記(CIDR表記)を使い、IPv6では/64のようなプレフィックス表記を使います。 -
デフォルトゲートウェイ:社内LANなどの内部ネットワークから、外部のネットワーク(インターネットなど)へ出る際の「出入口」となる機器(主にルーター)に割り当てられたIPアドレス。

