ブロックチェーン
用語 ブロックチェーン(Blockchain)
日本語訳 分散型台帳技術
分類 IT用語 / フィンテック
類義語 DLT(Distributed Ledger Technology)
【定義】
インターネット上の複数のコンピュータで取引履歴(トランザクション)を共有し、それらを暗号技術を用いて鎖(チェーン)のように連結して記録するデータベース技術のこと。
「中央管理者が不在でもデータの正当性を保証でき、かつ改ざんが事実上不可能である」という特性を持ちます。インターネットの発明に次ぐ革命と言われ、次世代ウェブ「Web3」の中核をなす技術基盤です。
【詳細解説】
1. 基本構造と仕組み
ブロックチェーンは、データを「ブロック」という単位で管理し、それを時系列順に後ろへ後ろへと繋いでいく構造を持っています。
- ブロック(Block):一定期間の取引データと、一つ前のブロックの要約データ(ハッシュ値)、および生成に必要な特殊な数値(ナンス)などが格納された「箱」。
- チェーン(Chain):各ブロックには「前のブロックのハッシュ値」が含まれています。これにより、すべてのブロックが鎖のように数珠つなぎで連結されます。
- ハッシュ関数(Hash Function):任意のデータから、不規則な文字列(ハッシュ値)を生成する計算式。元のデータが1文字でも変わると、生成されるハッシュ値は全く異なるものになるため、データの「指紋」のような役割を果たします。
インターネットの発明に次ぐ革命と言われ、次世代ウェブ「Web3」の中核をなす技術基盤です。
2. なぜ「改ざん」ができないのか?
もし悪意ある攻撃者が過去のデータを改ざんしようとした場合、以下の連鎖反応(雪崩現象)が発生します。
・過去のブロックのデータを書き換える。
・データが変わったため、そのブロックの「ハッシュ値」が変化する。
・次のブロックに含まれている「前のブロックのハッシュ値」と整合性が取れなくなる。
整合性を取るために、次のブロック、さらにその次のブロック……と、現在に至るまでのすべてのブロックの計算(ナンスの探索)をやり直さなければならない。
これにはスーパーコンピュータを使っても何百年もかかるほどの膨大な計算量が必要となるため、事実上、改ざんは不可能とされています。
3. ネットワーク方式(P2P)
従来(クライアント・サーバー型):銀行や管理会社の巨大なサーバーがデータを一元管理する方式。管理者が攻撃されるとシステム全体が止まるリスクがあります。
ブロックチェーン(P2P型):ネットワーク参加者(ノード)全員が同じ台帳データを持ち合う「ピア・ツー・ピア」方式を採用。
・耐障害性: 一部のPCがダウンしても、ネットワーク全体は止まらない。
・透明性: 参加者全員が同じデータを閲覧できるため、不正な取引を監視し合える。
4. 合意形成アルゴリズム(コンセンサス)
管理者がいない中で「どの取引が正しいか」を全員で決めるルールのことです。
・PoW(プルーフ・オブ・ワーク):膨大な計算作業を行った者が、新しいブロックを記録する権利を得る方式。(採用例:ビットコイン)
・PoS(プルーフ・オブ・ステーク):通貨の保有量や保有期間に応じて、記録する権利を得る方式。消費電力が少ないのが特徴。(採用例:イーサリアム)
5. 進化の段階(フェーズ)
・1.0(通貨):仮想通貨としての利用。「価値の移転」を実現。 (代表例)ビットコイン
・2.0(契約):スマートコントラクト(契約の自動実行)への利用。DeFi(金融)など。 (代表例)イーサリアム
・3.0(社会実装):医療、物流、不動産、投票など、金融以外の社会インフラへの応用。 (代表例)リップル等